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こころの耳Q&A 検索結果

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眠れない、何をするにもやる気が出ない、動悸がする、涙が出る、などの症状がありますが、原因が思い当たりません。どうしたらいいでしょうか。
精神疾患でも、それ以外の疾患でも、症状が生じる原因がわからないことはよくあることです。一方で、ご相談いただいた症状が継続していたり、たびたびある場合は、何かしら疾患が隠れているかもしれません。精神科・心療内科でも、それ以外の診療科でもよいので、医療機関を受診して相談されることをお勧めします。
最近仕事のことで悩んでいるようで、夜も眠れていないようです。家族としてどうすればいいのでしょうか?

睡眠は人の生態活動として必要不可欠なものです。睡眠がとれておらず、かつ、仕事に悩んでいる様子がご家族から見てとれるということは、元気がなく気落ちしていたり、食事もとれていなかったりといった状況もあるかもしれません。そのような場合、うつ病などの精神疾患にかかっている可能性もありますし、そうではなくても睡眠がとれない状態でメンタルヘルスを改善させることは難しくなります。

ご家族としては、まずご本人の悩んでいることに耳を傾け、睡眠がとれていなかったり、気分が沈んでいたりする場合は、心療内科や精神科への受診を勧めてみるとよいでしょう。また、仕事のことで悩んで睡眠障害という体調不良をきたしているということであれば、勤め先の産業医や保健師に相談するよう勧めてもよいと考えます。

精神科のお薬は、薬漬けになりやすいと聞き、飲みたくありませんが、薬以外で治る方法はないでしょうか?

精神科で薬を処方するのは、その病気の治療に必要と判断されたためでもあります。一方で、薬を使用せずに治療できる場合は、薬は処方されません。

一般的に、精神疾患の治療は長期間にわたることが多いため、薬の内服期間も長くなることがありますが、適切な治療であれば意味なく薬物治療が続くことはありません。いつまで服用するものなのか、減らすことが出来ないか、副作用について、など疑問があれば遠慮なく尋ねてみましょう。

心の病気の診断はどのようにしてつけるのでしょうか?

糖尿病なら血糖値、高血圧なら血圧値、骨折ならレントゲン写真など、多くの病気には診断に結びつきやすい検査があります。しかし、心の病気(精神疾患)では、そのような絶対的な検査手段がありません。精神科の疾患の診断の中心は問診(生活史、現症、環境、家族歴など)や視診です。現在の症状(現症:気分の落込みがある、眠れない、恐怖感が強い、など)の訴えだけではありません。その症状が、どのような基盤に生じたか、どのような経過で生じたか、どのような契機で生じたか、などを整理して解釈します。元来の性格・家族の状況・学歴や職業歴なども大切です。また、本人の困っているいくつかの症状が、どのような組み合わせであるかを考えます。症状の根底に、体の病気やそれに対する処方薬の影響がないかも検討します。さらに、症状がどの位の経過・継続があるのか、その強さ・深さの程度がどれくらいか、キッカケとなるものがあるかなども聞き取ります。本人にかかった負担に対する反応としての症状の現れ方が、普通考えられる程度と比べ、過大か過小かなども考慮します。以前に同様の症状があるかないかも参考になります。これら問診から得られる情報が診断の主体ですが、顔つきや表情、話し方や言葉遣い、身振りや動作、など視診も診断を考えるには大事なものです。体格、体重変化、血圧、脈拍、食欲、便通、月経、なども参考にします。睡眠の具合などは重要です。握力や歩行、腱反射、瞳孔の具合など神経学的な検査も必要に応じて参考にします。また、心理検査・心電図・頭部CTスキャン検査・脳波・血液検査なども診断に役立ち、今後は白血球遺伝子検査や光トポグラフィー検査などの有効性も期待したいところです。

セカンドオピニオン(他の医師の診断)を希望していますが、今の先生に話すともう診てもらえなくなるのではないか心配です。どうすればいいでしょうか?

セカンドオピニオンを希望されますと主治医としては淋しく思いますが、本人の病気をよくすることが優先です。一般の主治医なら承諾してくれると思います。セカンドオピニオンを引き受けてくださる医療機関では、別の視点からの意見を出されます。この意見をそれまでの主治医に伝えて、その後の治療を続けることも可能です。また心機一転して別な医療機関での治療を受けることも可能でしょう。本人の病状をよくすることが第一です。一方で、ドクターハンティングなどと言われますが、本人が良い治療をされていないと感じて、医師を次々と変えていくことも見られます。その結果、計画的・継続的な治療が尻切れトンボになり、病状がよくなり難いこともあります。精神疾患では、せめて3~6か月程度は同じ医師の治療を継続されるほうが良いでしょう。セカンドオピニオンや転院にはご自分の考えだけでなく、ご家族や担当医の意見も参考にしましょう。

主人が最近「死にたい」と言い出しましたが、家族としてどのように対応すればいいのでしょうか。

まずは「なぜ死にたいのか」、また「なぜ死ななくてはならないのか」、本人の話にじっくりと耳を傾けることが大切です。おそらく「死にたく」なるくらい悩んでいることがあるはずですから、その悩みを聞いてあげましょう。

そして、一人で悩まず、その解決方法を一緒に考えて、家族としてできること、あるいは他に相談して解決する可能性を、押しつけにならないように寄り添いながら考えていく姿勢を示すことです。悩みを解決する方法として死ぬ以外の他の選択肢を強調し、本人にどのような理由であっても家族として「あなたには死んで欲しくない」、「悩みがあるなら、一緒に考えていきたい」、「早まったことはするな。自殺して死んでしまうようなことがあったら、我々も生きていけない」となるべく具体的に、死にたい気持ちに目を背けず自殺をしないことを固く約束するべきです。

また、本人がうつ病などの精神疾患にかかっている可能性が高いので、なるべく目を離さないようにしてできるだけ早く精神科に受診することをおすすめします。本人が受診に拒否的な場合は、会社の健康管理室があればその産業保健スタッフや地域の保健所で相談することが可能な場合もあります。≪ご家族にできること≫も参考にしてください。

自殺未遂をした部下がいます。それ以来、腫れ物を触るような対応になり、周りの方が疲れています。どうすればいいでしょうか?

自殺企図者の多くは何らかの精神疾患、特にうつ病である場合が多いため、現時点で精神科に通院加療中の有無を確認する必要があります。通院していなければ、精神科の医療にうまくつなげる必要があります。通院中であれば、現時点で主治医からどのような助言をされているのか、本人に聞いてみてください。

主治医の下で治療を受け、体調が落ち着いているのようであれば、日常の勤務についてはあまり神経質にならず、他の部下と同様に接することが大切です。まわりの部下の方が神経質になっているようであれば、「現在は安定しており、他の社員と同じように接して欲しい。もしいつもと違う、何か変わったことがあれば、上司の私に教えて欲しい」と伝えてもいいと思います。

家族が自殺未遂しました。どのように接すればいいのでしょうか。また、治療が必要なのでしょうか。

まずは本人に寄り添ってください。そして、そこまで追い詰められた気持ちになった時は、これからは相談し欲しいことを伝えましょう。次に、自殺未遂に至るまでに本人が、うつ病などの精神疾患にかかっていた可能性が高いので、早まった行動をしないように目を離さず、早めに精神科の受診をさせることを考えましょう。本人が受診に拒否的な場合はうつ病になる正常な判断力が低下して、正しい選択肢が見えなくなり、誤った判断をして自殺してしまうことがあることも本人に伝え、家族としては心配なのでぜひとも受診して欲しいと説得すべきです。どうしても受診に拒否的な場合は家族が地域の保健センター、または保健所の精神保健の保健師等に相談してどのように対応して受診に結びつけていけばよいか、助言を受けることもできます。少なくとも本人が安定するまでは目をはなさないことが大切です。

部下が自宅で自殺しました。職場のメンバーに自殺であると伝えたほうがいいのか、迷っています。どうしたらよいでしょうか?

どれほど自殺を隠そうとしても、噂や憶測が短期間のうちに広まってしまいます。むしろ事実を伝えたうえで、動揺している人を適切にケアすべきです。精神保健の専門家の助力も求めることも検討してください。

  1. 「動揺を最小限にするような方法で、正確な情報を、時機を逸することなく伝える」:自殺を隠そうとしても、瞬く間に知れ渡ってしまいます。事実を伝えたうえで、動揺している同僚をケアすることに力点を置くべきです。故人のプライバシーに配慮しながら、淡々と伝えてください。故人を極端に誉め讃えたり、逆に自殺を非難したりすることは、遺された人々に深刻な打撃を及ぼす危険があるので、控えてください。
  2. 「自殺という衝撃的な体験をした後に、起こり得る反応を説明しておく」:よく知っていた人が自ら命を絶つと、嵐のような複雑な感情が遺された人を襲います。うつ病、不安障害、ASD(急性ストレス障害)、PTSD(外傷後ストレス障害)、薬物やアルコールの乱用といった心の問題が生じることがあります。また、持病の悪化など、身体の病気になってしまうこともあります。そこで、心身に現れる可能性のある症状について説明しておきます。
  3. 「知人の自殺を経験した後の感情を他の同僚と分かち合う」:同僚の自殺の後に、遺された人々が自分に現れている複雑な感情を仲間と率直に話し合う機会を設けます。なお、話をするのを強制する雰囲気をけっして作ってはなりません。話したい人は話し、黙って他の人の話を聞いているだけでもよいことを保証します。
  4. 「自殺が起きたために動揺しているハイリスクの人をケアする」:ハイリスクの人とは、若い人、故人と強い絆があった人、自分も精神疾患にかかっていたり、これまでにも自殺未遂に及んだりしたことのある人、遺体の第一発見者や搬送者、故人と境遇が似ている人、自殺が起きたことに責任を感じている人、葬儀でとくに打ちひしがれていた人、知人の自殺が生じた後に職場での態度が変化した人、さまざまな問題を抱えているのだが十分なサポートが得られない人などです。
  5. 「自殺の背後にある問題点に対して長期的な対策を立てる」:自殺が個人的な問題だけから起きたのではなく、たとえば過剰な長時間労働や達成不能な目標の設定といった職場が抱える問題があるのならば、その対策を立てることも必要になります。
  6. 「職場の士気が低下するのを防ぐ」:同僚の死をこのような形で、職場全体で取り上げることは、職場の士気が極端に低下するのを予防するという側面もあります。
  7. 「遺族に対するケアを忘れない」:自殺にもっとも深刻な衝撃を受けているのは遺族です。上述したケアは当然、遺族に対しても行ってください。なお、遺族が自殺に関連して職場に不信感を抱いている場合には、「この人の言葉ならば耳を傾ける」というキーパーソンを通じて、遺族に働きかけていくといった工夫も必要となります。