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長時間労働者、高ストレス者の面接指導について

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長時間労働者や高ストレス者に対する面接指導について解説します
労働安全衛生法に基づき、医師は、一定の条件を満たす長時間労働者又は高ストレス者に対して面接指導を実施し、その結果を報告書にまとめるとともに、事業者が就業上の措置を適切に講じることができるよう、意見を述べることになっています。

面接指導について、ポイントをご紹介します。

医師による面接指導とは

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)には、以下の2つの面接指導が定められています。

① 長時間労働者を対象とする面接指導(第66条の8及び第66条の9)
② 高ストレス者を対象とする面接指導(第66条の10)

これらの面接指導は、過労やストレスを背景とする労働者の脳・心臓疾患やメンタル不調の未然防止を目的とするものです。

産業医等の医師は、面接指導の場において対象労働者に指導を行うのみならず、事業者が就業上の措置を適切に講じることができるよう、医学的な見地から意見を述べることが大変重要となります。
また、働きやすい職場づくりを進めるため、面接指導から得られた情報を職場改善につなげるための意見を述べることも期待されています。

(参考)
「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル(平成28年6月修正)」(厚生労働省)
※平成31年4月の法令改正にて、長時間労働者の対象者は、「時間外・休日労働時間が1月当たり100時間以上の者」が、「1月当たり80時間以上の者」に変更になりました。

① 長時間労働者を対象とする面接指導について

面接指導の対象となる労働者は、以下のとおりです。

(1)労働者(労働基準法第41条の2の規定に基づく高度プロフェッショナル制度適用者を除く):
月80時間超の時間外・休日労働を行い、疲労の蓄積が認められる者(申出)※1

(2)研究開発業務従事者:
(1)に加えて、月100時間超の時間外・休日労働を行った者

(3)労働基準法第41条の2の規定に基づく高度プロフェッショナル制度適用者
1週間当たりの健康管理時間※2が40時間を超えた場合におけるその超えた時間について月100時間を超えて行った者※3

※1 なお事業者は、月80時間超の時間外・休日労働を行った者については、申出がない場合でも面接指導を実施するよう努める。月45時間超の時間外・休日労働で健康への配慮が必要と認めた者については、面接指導等の措置を講ずることが望ましい。
※2 労働基準法第41条の2第3号の規定に基づき、対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間(労使委員会が厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを決議したときは、当該決議に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間。
※3 なお事業者は、1週間当たりの健康管理時間が、40時間を超えた場合におけるその超えた時間について、1月当たり100時間を超えない高度プロフェッショナル制度適用者であって、申出を行った者については、医師による面接指導を実施するよう努める。

具体的な流れは、厚生労働省リーフレット「過重労働による健康障害を防ぐために」のP.5~9をご覧ください。

(参考)
「医師による長時間労働面接指導実施マニュアル」(労災疾病臨床研究事業費補助金研究「長時間労働者への医師による面接指導を効果的に実施するためのマニュアルの作成」(平成30年度から令和2年度)より)

② 高ストレス者を対象とする面接指導について

面接指導の対象となる「高ストレス者」とは、ストレスチェックの結果、高ストレスであり、面接指導が必要であるとストレスチェックの実施者が判断した者とされています。
高ストレス者の選定方法については、「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(令和3年2月改訂)」のP.38~46をご覧ください。

(参考)
「面接指導の具体的な進め方と留意点」
「ストレスチェック制度における医師による面接指導のヒント集」 (平成 27-29 年度厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)「ストレスチェック制度による労働者のメンタルヘルス不調の予防と職場環境改善効果に関する研究」(H27-労働-一般-004)より)
「医学的知見に基づくストレスチェック制度の高ストレス者に対する適切な面接指導実施のためのマニュアル」(労災疾病臨床研究事業費補助金研究「長時間労働者への医師による面接指導を効果的に実施するためのマニュアルの作成」(平成30年度から令和2年度)より)

面接指導に活用できる各種資料

医師が作成する報告書・意見書の様式(例)
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労働時間等に関するチェックリスト(例)

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疲労蓄積度のチェックリスト(例)

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心身の健康状況、生活状況の把握のためのチェックリスト(例)

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抑うつ症状に関する質問(例)

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オンラインでの実施について

医師による面接指導のオンラインでの実施については、「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について(令和2年11月19日付け基発1119第2号)」において考え方と留意事項が示されています。

また、オンラインで実施する際の留意事項について、独立行政法人労働者健康安全機構が「オンラインによる医師の面接指導を実施するにあたっての留意事項」という動画を作成しています。

医師による面接指導に関する取組事例

小牧市民病院(愛知県小牧市)
高ストレス者で医師による面接指導の対象となった労働者には、面接希望依頼書を渡し、臨床心理士が準備面談を行った上で、産業医が医師による面接指導を行っている。管理職に知られたくない場合は、業務時間外に対応することもある。

SMBC日興証券株式会社(東京都千代田区)
高ストレス者への医師による面接指導の事前面接を看護師が行い、面接指導にも看護師が同席し、産業医と社員との橋渡しをしている。

株式会社構造計画研究所(東京都中野区)
医師による面接指導の対象となる高ストレス者のうち、事前の想定より多い約10%から申出があった。事前の説明会で、産業医が直接話をしたことが安心感につながった。

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