ウメ子 31歳 女性 フリーター 未婚
貧血がきっかけで・・・パニック障害に?
私は「パニック障害」という病気で、今も心療内科に通っている30歳のフリーターです。きっかけは、3年くらい前の電車の中。ある日、私は1人で都心にショッピングに行ったのですが、疲れていたせいか、混んでいる電車の中で貧血を起こして倒れてしまいました。電車は急行電車でした。アナウンスが流れて、私のために途中停車し、駅に運ばれて・・・。多くの人に迷惑をかけてしまい、恥ずかしい体験でした。あれ以来、何となく電車に乗りづらくなりました。特に急行や準急など、停車駅が少ない電車に乗ることが怖くなりました。各駅停車だったら、まだ乗れるんですけれど、いつ気持ち悪くなるかと思うだけで、心臓がバクバクしてしまいます。ですから、遠いところへは行けなくて、買物も近所だし、彼氏とのお出かけはドライブのみ。生活範囲が狭くなってしまいました。
あと、なぜかじっとしていなければならないのも苦手で、美容院でカットはできても、パーマは長時間座っているのが怖くてできません。洋服も地元の店だし、かわいいパーマもかけられないので、だんだん気持ちが落ちこみ、楽しみがすべて奪われた気分になりました。そのうち、仕事中も発作が起こる気がして、バイトも行けなくなってしまいました。
そんな時、友人から、いい精神科があると勧められました。精神科という言葉はちょっと怖かったけれど、その友人も通ったことがあるというので、思いきって行ってみました。
パニック障害・・・初めての精神科
私の場合、パニック障害の症状は、家の中では起こりません。一度走ったら降りられない急行電車や、パーマをかけるために長時間じっとしてなくてはならない美容院など、拘束されて助けを呼べないような状態で、心臓がバクバクして発作が起こります。そのうち発作の不安で、バイトにも行けなくなりました。友だちに悩みを相談したところ、地元で評判が良い精神科を勧められ、付き添ってもらって通院しました。最初は精神科って特殊なところだと思っていたのですが、実際に行ってみると雰囲気は歯医者や内科と変わりがなく、明るい感じでした。私の担当は女医さんで、私の話をよく聞いてくれました。薬も合っていたらしく、不安がずいぶん少なくなりました。しかし、自分では分からなかったのですが、通って半年は、感情の浮き沈みがあり、イライラして家族や彼氏に当たっていることもあったようです。
その頃、友だちとアロマテラピーに凝り始め、いろいろ気持ちよくなる香りを試してみました。香りによって、眠りが早くなったり、気分転換できたり、いろいろ効果があるようです。精神科のお薬とアロマテラピーで、なんとなく不安が減ってきて、友だちとちょっとずつ遠出をして買物に行くようになりました。まだ各駅停車しか乗れないけど、服やアロマオイルを求めて、遠くの町へ買物に行くようになりました。
もうすぐ治る? 通院しながら職場復帰
通院して半年で不安が減り、いろいろなことに対しての意欲が出てきました。友だちといっしょに各駅電車で遠出して、遊びや買物を楽しみました。しかし、お医者様に言わせると、私は何事も頑張りすぎてしまう傾向があるようです。だから、買物や遊びもほどほどにするようにとアドバイスされました。
そしてだんだん、友だちがいなくても1人で、各駅電車やバスに乗って出かけられるようになりました。美容院も、部分パーマにチャレンジしてきました。そうすると明るい印象になったらしく、周囲の人からも「かわいい」とかホメてもらえて、とても嬉しかったです。ちょっと自信がついてきたので、アルバイトにも復帰し、現在まで続けています。
現在まだ通院していますが、薬の量は減らす方向で徐々に調節してもらっています。私の場合、ほとんど治ってきているのですが、シフトに残業を入れ過ぎたり、人間関係で心配事があると、一時的に症状がぶり返したりします。NOと言えずに仕事を引き受けてしまう悪い癖があるので、病院のカウンセラーさんに、「そういうところをなくせたら悩みが減るかもね」と言われています。ちょっと元気になると無理をしがちな傾向があるようです。でも、確実に良くなっているのが自分でもわかります。完全に良くなるまであと少し。今後も通院しながら働いていくつもりです。
関連コンテンツ