ア行
カ行
過去3週間に発作の頻度が増してきている場合は不安定狭心症と呼ばれ、心筋梗塞に移行しやすい危険な状態です。早急に精密検査を受け,適切な治療を受けましょう。
サ行
(独)労働者健康福祉機構が全国47都道府県に設置している機関で、産業医・産業看護職・衛生管理者等を対象とした研修や各種相談対応及び図書・ビデオ/DVD等器材・ホームページなどを媒体とした情報提供などによる支援活動や、事業者等に対する職場の健康確保に関するセミナー開催などによる啓発活動を主な業務としています。利用はすべて無料で、相談者のプライバシーは確保されます。
動脈硬化やストレスが原因で、この動脈がつまると酸素が送られなくなり、筋肉が窒息死した状態を心筋梗塞と呼びます。大抵は、突然の激しい胸痛を生じます。窒息死した筋肉の量が多いと心不全となり、ひどい場合は急性心不全で血圧が急激に低下しショック状態で死に至ります。
不整脈も出やすくなり、AED(自動体外式除細動器)や心臓マッサージが必要になる場合があります。
激しい胸痛が出た場合には、心筋梗塞を疑い速やかに救急救命センターを受診することが必要です。
「要観察」は、治療の必要性がそれほど高くなく、生活習慣の改善等で経過を観察するものです。「要再検」もしくは「要精密検査」は、診断区分を最終確定するために、異常値に対して再検査を行うもの、もしくは精密検査を行うものです。「要医療」は、治療の必要性を指すもので、生活習慣の改善とともに、一般的には薬物療法が必要なものを指します。
事業者は、診断区分に基づき、産業医の意見を聞きながら、必要な場合には就業上の措置を行います。
心房細動は、よく見られる不整脈の一つで、心房のあちこちから電気信号が生まれ、心臓はまったく不規則な間隔の動きとなってしまいます。不規則な動きで心房と心室の連携が乱れ、心臓の中では血液がスムーズに流れなくなり、心臓の中に血栓(血液のかたまり)ができやすくなります。心房細動の最大のリスクは、この血栓が心臓から飛び出し、脳の血管につまり脳梗塞を起こすことです。
生活習慣病は、健康長寿の最大の阻害要因で、国民の3分の2近くが生活習慣病で亡くなっています。
平成12年からは、国を挙げての生活習慣病対策「健康日本21」としての取り組みが始まりました。平成20年からは、特定健診・保健指導として内臓脂肪型肥満に焦点を当てた予防啓発活動が行われ、「適度な運動」、「バランスのとれた食生活」、「禁煙の実践」を軸に、動脈硬化やがんの予防に、さらに積極的な取り組みが開始されました。
国際疾病分類であるICD-10の第Ⅴ章「精神および行動の障害」に分類されているものを指します。代表的なものにうつ病等の気分(感情)障害、統合失調症、ストレス関連障害やアルコール等の薬物依存、睡眠障害も含まれます。
タ行
一方、低下した機能を補うためインスリンが過剰に分泌されます。この過剰インスリンと高血糖が、動脈硬化を進めます。糖尿病の初期でも生じる脳梗塞・心筋梗塞・閉塞性動脈硬化症などの大血管障害と、長期間にわたる糖尿病で生じる腎障害・網膜症・神経障害などの細小血管障害が問題となります。
最近では、腎不全に至る腎障害(糖尿病性腎症)を防ぐことが、血糖コントロールの主要課題です。
ナ行
ハ行
人間をはじめとして多くの生物がもっている約24時間周期の生理現象をさします。このリズムの乱れは、短期的には疲労や睡眠障害(例えば、海外旅行などによる時差ぼけ)、長期的には心身の健康に深刻な影響をもたらすことがあります。
内臓脂肪型肥満は、中年男性に多く、上半身に脂肪がつくリンゴのような体型で、おなかの皮膚はつまみにくく、生活習慣病の原因になる悪玉の生理活性物質(サイトカイン)を分泌します。生活習慣の改善で減らしやすいという特徴もあります。
腹部CTで内臓脂肪面積が100cm2以上のものを指しますが、へその高さの腹囲で代用し、男性で85cm以上、女性で90cm以上を内臓脂肪型肥満としています。
皮下脂肪型肥満は、女性に多く、お尻に脂肪がつく洋梨型のような体型で、おなかの皮膚はつまみやすく、サイトカインは分泌されにくいとされています。皮下脂肪は一度ついたらとれにくいという特徴があります。
マ行
この状態をメタボリックシンドロームと言い、生活習慣病の代表です。
内臓脂肪型肥満を改善することにより、これらの病気を改善し、脳卒中や心筋梗塞のリスクを下げることができます。
免疫系の低下は、ヒト免疫不全(HIV)ウイルスにより起こる後天性免疫不全症候群(AIDS)があり、肺炎や悪性リンパ腫などのがんを併発しやすくなります。
免疫系の亢進は、関節リウマチなどの自己免疫疾患があり、正常な組織にあたかも異物のように攻撃を加えます。花粉症などのアレルギー疾患も、免疫系亢進の一つです。
ヤ行
ラ行
安全衛生分野でのリスクアセスメントとは、事業場に存在するハザード(危険性や有害性)を特定し、リスクの大きさを見積り、その結果に基づき優先度を設定した上で、リスク低減措置を決定するとともに、その過程を記録する一連の手順を含みます。労働安全衛生法第28条の2では、「危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置」として、製造業等の事業者に対しては、リスクアセスメント及びその結果に基づく措置の実施に取り組むことが努力義務として規定されています。また、厚生労働省は、そのための技術的指針として、「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」を公表しています。
一方、ハザードは不利益な事象を引き起こす固有な性質であり、安全衛生においては怪我や病気を引き起こす固有の性質ということです。リスクとハザードを具体的なイメージとして理解するためには、いくつかの例が必要になります。たとえば、ある毒性の強い化学物質が密閉された容器に入れられている場合と、労働者が実際に取り扱っている場合を比較した場合、ハザードとしては同一であっても、前者に比べて後者の方が、リスクが高いとみなすことができます。またフェンスがない屋上があっても、そこに入口に鍵がかかって滅多に人が入らない状況と、頻繁に人が立ち入り作業をする状況を比較した場合も同じです。
この法律に基づいて政令、厚生労働省令、厚生労働省告示及び指針が多く定められており、大きな法律体系となっています。
事業場でのOSHMSの導入に当たっては、規格やガイドラインなどの基準文書を参考にして設計することになりますが、外部認証を取得することが目的の場合には国際的な規格であるOHSAS18001や厚生労働省の指針を基本としたJISHA方式適格OSHMS基準を利用することになります。
労働条件、安全衛生、労災保険に関する事務を行っており、事業場に対する監督指導、各種の報告・申請等の受理、労働者からの申告(相談)の受理その他労働基準行政の第一線機関としての役割を果たしています。
近年、社会の変化とともに労働態様も急激に多様になっており、派遣、契約社員、嘱託、パート、アルバイトなどの非正規労働者が増加しています。注目すべきは初職就業時の雇用形態で、平成14年10月から19年9月に初職に就いた者の4割以上が非正規労働者だったと報告されています。勤務は9時から5時までなどと思われがちですが、メンタルヘルス対策を進める上で、労働者には様々な働き方があることに注意が必要でしょう。