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5 相談への対応

  • 事業者の方
  • 部下を持つ方
  • 支援する方

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 部下や同僚から心の不調について相談されたときには、どのように対応をすればよいでしょうか。

 まずは相談に対して、時間をつくって話をきくこと、相談内容を正確に把握し、問題解決のために必要な資源や人材を活用していくことが重要です。

 安心して相談してもらい、かつ親身になって話をきくためには、できれば個室で相談にのるようにし、お酒の席で行うことは避けるようにしたほうがよいでしょう。

 話をきいてもらえただけで気持ちが楽になったり、相談内容を整理してあげることもできるでしょう。しかしながら、相談内容が自分では解決できないと考えられる場合には、社内外の専門家に相談を勧めることが重要です。また、相談をされるとアドバイスをしたり励ましたくなるかもしれませんが、心の不調の場合、悲観的なものの考え方になっていることに対して励ますことが逆効果であったり、疾病により辞職などの考えに至っていることもあったりするため注意が必要です。

 相談できる資源には、社内であれば産業医や産業看護職、心理職などの産業保健スタッフや衛生管理者、社外であれば会社が契約したEAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)がある可能性があります。相談機関としては、公的機関においては都道府県の精神保健福祉センターや労災病院における「心の電話相談」(横浜労災病院においては心の電子メール相談)、全国の保健所における「こころの健康相談」などの相談窓口が設置されています。民間機関においては「いのちの電話」や日本産業カウンセラー協会による「働く人の悩みホットライン」などの無料相談があります。