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第5回 相談窓口がいよいよスタートします。

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第5回 相談窓口がいよいよスタートします。

相談窓口の周知

 かくして、メンタルヘルス推進室の周知の難しさが当面の課題となっていましたが、衛生委員会の効果、並びに経営者の了解により徐々に、そして確実に認知度が上がっていきました。個人的に相談してきてくれる従業員は一人、二人となり、対応がうまくいくと口コミで少しずつ電話、メール、面談のケースが増加していきました。さらに部門の管理者との面識ができたことで、気軽に管理者からも従業員の対応についてどうすればよいのか、内容によってはどこにどんな相談をすればよいのかといった問い合わせでも活用してもらえるようになりました。少しずつ信頼も得られてきたからこそ、改めてプライバシーの保護の重要性を認識しておかなければならないと肝に銘じました。

 従業員一人一人に必要な情報として、窓口を知ってもらいたい、セルフケアの必要性をお知らせしたい、その方法を紹介したい、これらをどうしたものか考えました。 皆さんの会社ではいかがでしょうか?お給料の明細の様式です。最近では、企業内ネットワークシステムを導入している企業は結構な数あると思います。毎月、メールで全従業員に給与明細が配信されているのです。

 そこでメルマガをそのメールに添付してしまおうと思いついたのでした。メールであれば、従業員が読みたい時に読むことができ、確実に全員に一律の情報を配信することができる絶好の環境です。幸い、インフラ関連の問題もなく、毎月セルフケアに関するメールマガジンを作成し、メンタルヘルス推進室の存在と利用方法を掲載して様々なセルフケアに役立つ情報を紹介する取り組みを開始することとなりました。

 このようにして、衛生委員会や企業内ネットワークシステムの活用によって周知のハードルは徐々に低くなっていきました。

外部機関の活用方法

 メンタルヘルスの取り組みは、企業規模によって様々な様式があると思います。大切なことは企業の実態に合わせた体制づくりをすることではないでしょうか。実態に合っていないのに、形ばかりを追求してしまうと、その担当者となっている人が、社員から敬遠されてしまいかねませんし、部門間の協力を得ることが難しいでしょう。

 そこで考えられるのが、外部機関の活用です。民間企業では、ストレスチェックサービス、カウンセリングサービス、相談窓口サービス、研修、組織改善のためのコンサルテーション等サービスは色々取り揃えられています。 また、厚生労働省が実施する「メンタルヘルス対策支援センター」の支援サービスは無料で受けられるので活用しない手はないと思います。どんなサービスかというと、メンタルヘルスや労務管理の専門家が電話からの問い合わせで会社にかけつけてくれます。

 そして、企業内の担当者の質問、相談、計画考案などにそれぞれのニーズに合わせて情報提供といった支援、セミナーの紹介、書籍や動向の紹介、他社事例などを行ってくれるのです。必要によっては管理職への研修等も実施なしてくれます。皆さん、無料なんですよ!至れり尽くせりと思いませんか?!

 ということで、メンタルヘルス対策支援センターのサービスをまずはチェックしてみることで大きく前に進むことができました。 また、社内状況を丁寧に調べて把握することも大切です。当社の場合、保険証がカード様式なのですが、そこに健康保険組合が契約している無料健康電話サービスの電話番号が記載されていました。さっそく問い合わせてみると、体の健康、心の健康、法律や経済的な困りごと等の相談も受けてもらえることが確認できたので、それを例のメールマガジンで紹介することにしました。

 手元のものって、「灯台もと暗し」で案外確認していなかったりすることが多いですよね。研修などでも折に触れて話すようにしていますが、皆さん忙しくて把握していなかった方が多いなぁというのが実感しているところです。外部機関の窓口はしっかりと周知していかないと、それこそ浸透が難しいものなのかもしれないですね。とにかく、従業員に知ってほしいこと、利用してほしいことは整理してどんどんお知らせしていく、コツコツと周知の取り組みは継続することにします!!

次回へ続く・・・

東 ちはる(あずま ちはる)
産業カウンセラー・心理相談員
新たに設置した「メンタルヘルス推進室」の担当者となり、「事業場内メンタルヘルス推進担当者」として活動することに。
社内のメンタルヘルス対策の実現に向けて、そこには孤軍奮闘の日々が待っていました。
何も分からない手さぐりの状態から、『出来ることから一つずつ』をモットーに現在進行形で取り組んでいきます。※創作ストーリーのため、架空の人物です。

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