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第6回 和田 攻さん

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第6回 和田 攻さん
産業医科大学 学長

メンタルヘルスに良い生活習慣

 健康に良い生活習慣は、①1日7-8時間の睡眠、②毎日朝食をとる、③タバコは吸わない、④適正飲酒(1日、日本酒で1合位)、⑤定期的に運動する(1日20-30分)、⑥適正体重、⑦間食はしない、とされています。これらは、全てメンタルヘルスの向上にも重要です。その中でも、とくにメンタルヘルスに関係するのは、睡眠です。

 日本人を含め、全世界の人々の調査で、最も健康で長生きする睡眠時間は、1日7-8時間とされています。それより短くても、また長くても死亡率が増加します。事実、1日の睡眠時間が5-6時間以下の人では、脳卒中や心筋梗塞が増え、また、メンタルヘルス不調の人が増加することが示されています。

 最近、もう一つ、メンタルヘルスに重要な生活習慣として、社会・人間ネットワークが注目されています。具体的には、①結婚している、②友達や親戚との付き合いが十分、③社会的な活動やその他の種々の組織的な活動を続けている、④宗教的な活動をしている、などの多い人ほど健康で、またストレスに対する対処力が強いというデータが数多く出されています。例えば、がんに対してもストレスの関与が示されており、情緒をうまく表現できストレスが少ない人、親との密接な愛情がある人、友達との付き合いが多い人などは、がんの発生率や進行速度が低いと報告されています。

 その理由としては、ネットワークが低いと、ストレスが発生した場合の対処行動が十分にいかない、社会的帰属感、すなわち社会や人との連携が少なく孤独であり、心理的・経済的な面での支援も不十分、健康診断での異常率が高い、身体機能が低く、抵抗力も低い、免疫機能が低いなどが考えられています。

 これらと逆の人は、生活活動能力が高く、主観的な健康感も良く、また生活満足度も高いことが明らかにされています。

 是非とも7つの良い生活習慣、とくに1日7-8時間の睡眠と社会生活における強い社会・人間ネットワークの形成と活動をされ、ストレスに強い人になって下さい。