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ストレスは誰しも多かれ少なかれ自覚しているものです。ストレスを過度にためない、また、適度なストレスとうまくつきあっていくためのコツのひとつは、「自分のストレスに気づく」ことです。ここでは、ストレスへの気づきのポイントについて大きく2つご紹介します。
まず1つ目は、こころの不調としてのストレスのサインへの気づきです。最近、「よく眠れないなあ」、「イライラすることが多くなってきたなあ」というのは、こころの不調としてのストレスのサインのひとつです。このようなサインを、そのまま放っておくと、ストレス性の疾患など治療が必要なレベルに移行する可能性もあります。サインに気づいた場合には、早めに相談する、対処するなどの対応をとることが大切です。こころの不調としてのストレスのサインの主なものは以下のとおりです。
以下のような症状が2週間以上続く場合には、「うつ」が疑われますので、専門家(精神科、心療内科)に早めに相談することをおすすめします。
《こころの面》
- 悲しみ、憂うつ感
- 不安感やイライラ感、緊張感
- 無力感、やる気が出ない
《体の面》
- 食欲がなくなる。やせてきた。
- 寝つきが悪い、朝早く目が覚める。
- 動悸がする。血圧が上がる。手や足の裏に汗をかく。
《行動の面》
- 消極的になる。周囲との交流をさけるようになる。
- 飲酒、喫煙量がふえる。
- 身だしなみがだらしなくなる。落ち着きがない。
続いて、2つ目です。こころの不調には、背後にそのきっかけとなる出来事やストレスの原因が潜んでいることがあります。そのようなきっかけや出来事が複数重なった場合、長く続いた場合など、こころの不調につながることがあります。ストレスの原因になりうる要因として、自分がどのような出来事を自覚しているのかに気づくことは、とても大切なことです。ここに、そのうちのいくつかを示します。気になる場合には、家族や、職場の上司や同僚、産業保健スタッフなど、相談しやすい人に相談してみるのもよいでしょう。
《生活上の出来事》
- 自分や家族の誰かが病気・怪我・災害などの被災体験をした。
- 子どもの進学、夫婦や親子の不和など、家庭内の人間関係に問題があった。
- ローンや借金、収入の減少などの金銭問題があった。
- 引越しや騒音などの住環境の変化があった。
《職場での出来事》
- 仕事での失敗やミスがあり、責任を問われた。
- 仕事の量や質、勤務時間などが変化した。
- 上司や同僚、部下などと人間関係でのトラブルがあった。
- 昇進や配置転換、転勤など役割、身分の変化があった。
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