このプログラムについて
腰まわりが重い方は、そのあたりに緊張が蓄積して全身の動きが悪くなり、意欲的にからだを動かそうとする気力が湧いてこない状態になっていることが多いものです。
このプログラムでは、前半のポーズでそのあたりを重点的に刺激、緊張をほぐし、「活力呼吸」では腹部と内臓あたりを効果的に刺激、最後の「止める呼吸」で脳と血流を刺激し、心身両面から活力を引き出します。
- 現在、治療を受けておられる方は、事前に主治医にご相談ください。
- 特に血圧異常、脳や循環器系に不調のある方はお控えください。
プログラムの流れ
STEP 1
バッタのポーズ
床の人はうつ伏せになり、椅子の方は両膝あたりに手をつきましょう。
のんびりと呼吸を繰り返し、骨盤底を軽く締め、うつ伏せの方は両足をゆっくりと伸ばしながら軽く持ち上げ、足の指を開きましょう。
椅子の方はゆっくりと上体を前に傾けていき、少しだけ胸を反らせ、手を膝から持ち上げ、踵をほんの少しだけ浮かせます。
床の方はできるだけ小さな力で上半身を伸ばし、伸ばしながらゆっくりと持ち上げ、腕も付け根から手先まで持ち上げ、真下を見て、いずれの姿勢の方も首の力を抜きながら、のんびりと呼吸を繰り返し、背中の筋肉が緊張して疲れが追い出されていくイメージを描き、その一番きついところを感じましょう。
もうひといき息を吸って、吐きながらゆっくりと元の姿勢に戻し、のんびりと呼吸を繰り返しながら、内側から湧き起こる繊細な感覚を味わっておきましょう。
STEP 2
ねじりのポーズ
椅子の方は右足を上にして足を組み、床の方は長座から右足を立て、きつくなければ左の膝を跨ぎます。
左手で右の膝を持ち、右手を背後について、下腹をからだの奥に引き込みながら、背骨をのんびりと伸ばします。
息を吸って、吐きながらゆっくりとからだを右にねじり、首はねじりすぎないように楽な位置に戻し、のんびりと呼吸を繰り返しながらからだの内側を感じます
もう一息吐いて、吸う息でゆっくりとからだを中央に戻し、逆も行いましょう。
もう一息吐いて、吸う息でゆっくりとからだを中央に戻し、楽な姿勢に戻って背筋を伸ばし、のんびりと呼吸を繰り返しながら、からだの内側を感じます。
STEP 3
活力呼吸
楽な姿勢で座り、のんびりと背骨を伸ばしましょう。
肩の力を抜いて、のんびりと呼吸を繰り返しましょう。
そして好きなタイミングで、思わず笑って吹き出すようなイメージで、お腹を瞬間的に凹ませ、鼻から一気に吐き出します。
ふっ!ふっ!ふっ!何度か一回ずつ行っていきましょう。
吐く息でお腹が収縮し、吸う息ではお腹をただ緩めます。
喉首肩まわりはくつろがせ、一生懸命やるのではなくて、思わず笑って吹き出してしまうトーンで、お腹を瞬間的に凹ませます。表情を緩ませ、わずかに微笑みながら10〜20回程度繰り返しましょう。
肩の力を入れずに行えるようになったら、もう少しリズムを上げて、お腹に活力を与えるようなイメージで、10〜20回程度リズミカルに行っていきます。
のんびりとした深呼吸に戻し、お腹の奥が引き締まり、上半身がくつろいで、ゆったりとしてくる様子を感じます。
STEP 4
止める呼吸
※現在、治療を受けておられる方は、事前に主治医にご相談ください。
特に血圧異常、脳や循環器系に不調のある方はお控えください。
この呼吸法は、ヨガの呼吸法の中で最も大切に考えられている呼吸法の一つです。
息を軽く吸い込んで止めるだけのシンプルなテクニックですが、やり方を間違えるととても危険なので、ポイントをしっかり把握して行っていきましょう。
まず、大切になるのが、絶対に我慢して息を止めないことです。この呼吸法の目的は、息を我慢して止めることではなくて、脳と全身の筋肉の酸素消費をできるだけ抑えて、息を長く止めるテクニックです。
ですから、全身の筋肉をできるだけリラックスさせ、余計なことを考えず、脳をできるだけリラックスさせ、息苦しさにも寛大でいることが大事です。
楽な姿勢で座り、のんびりと背骨を伸ばしましょう。
のんびりと深呼吸を行い、できるだけ上半身の力を抜いて、できるだけ脳をのんびりと休め、次に息を60%ほど吸い込んだら、ゆっくりと息を止め、鼻をつまんでも構いません。
喉、首、顔をリラックスさせ、からだの内側で起きるすべての出来事、湧き起こる感覚におおらかでいます。
少し息苦しくなってきたら、相変わらず息を止めたまま、その息苦しさにもおおらかでいて、どうしてもおおらかになることができず、息苦しくなってきたら、ゆっくりと吐いて、深呼吸を5回ほど繰り返し、味わいましょう。
その間、からだの内側で起きる感覚を優しく味わっておきます。
ワンポイント・アドバイス
- 「バッタのポーズ」では、前後に伸びることを意識しながらも、腰まわりの筋肉が緊張している様子を感じましょう。
- 「ねじりのポーズ」では、痛くない範囲で腰がストレッチされている様子を感じましょう。
- 「バッタのポーズ」と「止める呼吸」(※)では、少しつらくなるくらいの強度で行うと効果的です。
※現在、治療を受けておられる方は、事前に主治医にご相談ください。
特に血圧異常、脳や循環器系に不調のある方はお控えください。