PDF版について
このコーナーでは、一人でも多くの方に交流分析について学んでいただくことを目的として、ホームページに掲載された情報と同じ内容のデータのPDF版をご用意しています。PDF版は、交流分析を学ぶ、広めるという目的の範囲内において、印刷や内容の部分抜粋など自由にお使いいただくことが可能です。注意事項を良くお読みの上、ご利用ください。
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目次
自分の5つの特性について分析するために「エゴグラム」が役立ちます。先に「エゴグラムセルフチェック」を実施していただき、結果を手元に置いた上でお読みいただくことを推奨します。
また、「15分でわかるはじめての交流分析3」を先に学習すると、より理解が深まるでしょう。
※学習時間の目安は15分です。
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1.エゴグラムとは
エゴグラム(Egogram)とは、自分らしさ(ego)を図表化する(gram)という意味です。
私たちは日常生活で、考え・感じ・行動していますが、その考え方や感じ方、行動の仕方には、一人ひとり個性や特徴があります。その特徴を5つの特性(CP・NP・A・FC・AC)で分析し、グラフで表したものがエゴグラムです。
エゴグラムの結果は一人ひとり異なりますし、時と場所・相手によっても変化します。その結果によい・わるいはありません。エゴグラムの結果の違いは「個性」といえます。個性の「長所」に気づいて自信につなげることができます。「短所」と思えることは個性として受け入れたり、変えたりすることもできます。
以降のページを見ながら、自分を知り、自分のいいところをのばしていく手助けにしてください。
1.あなたは、次のどの特性を一番使っていますか?
エゴグラムの点数が高い特性に「自分らしさ」が出ています。
あなたは、相手を引っ張っていく人ですか? (指導するCP)
あなたは、相手を優しく守っていく人ですか? (育むNP)
あなたは、よく考えて行動する人ですか? (考えるA)
あなたは、自分が感じたことを、そのまま言葉に出せる人ですか? (楽しいFC)
あなたは、嫌なことがあると、黙って身を守る人ですか? (おとなしいAC)
良好な人間関係をつくるには、“優しいNP”や“楽しいFC”が有効です。
“指導するCP”は、相手を大切にすることを心がければ有効に働きます。
“おとなしいAC”は、ストレスがたまらない方法を考えると、自分を大切にできます。
“考えるA”は、自分の資源(リソース)を相手や状況に応じて使い分ける役割もあります。
「自分らしさ」は皆さんの大切な個性です。
しかも、5つの特性は誰でも使うことができます。状況に応じて、大いに使っていきましょう。
2.T・P・O・Pに応じて適切な特性を使えることが理想
人の心はTime(時)・Place(場所)・Occasion(状況)・Person(相手)で変化します。
T・P・O・Pに応じて、すべての特性を使えることが理想です。 また、職業や立場によっても、取りやすい行動や取るべき行動が変わってきます。
あなたが使えるようになりたい特性を考えて、次からの行動例を参考に「なぜ変えたいのか」「変えるために何をするか」を考えましょう。
できる行動を継続することが、自分を変えることになります。
また、T・P・O・Pに応じて適切な特性を使うためには、“考えるA”をしっかり働かせることが大切になります。
その意味で、“考えるA”は、平均より上にあることが望ましいでしょう。
1.“指導するCP”を使えるようになるために
- 間違っていると思うことは、うやむやにしないで言葉で伝える。
- 約束の時間を守り、破った相手には理由を聞くようにする。
- 自分で決めたこと・やり始めたことを、最後までやってみる。
- 自分の立場や役割を考え、自分の意志で責任をもった行動をする。
- 好き嫌い、イエス・ノーをはっきりと言う。
2.“育むNP”を使えるようになるために
- 日頃から、笑顔で明るく挨拶を自分から行う。
- 相づちを打ったり、笑顔で話したりして、話しやすさをつくる。
- 相手の良い所を見つけて、ほめるようにする。
- 普段から友人や家族に、優しい言葉をかける。
- 「お疲れさま」「大丈夫ですか?」「応援しています」など積極的に伝える。
3.“考えるA”を使えるようになるために
- 予定や計画を立てて、それを見直す習慣をつける。
- 伝えたいことは、整理してから話す。
- 欲しいものは、比較・検討してから購入する。
- インターネット上の情報は、事実か確認して使う。
- 感情をコントロールできるように、日頃からストレス発散方法を考えておく。
4.“楽しいFC”を使えるようになるために
- 「うれしい!」「美味しい!」等の気持ちをストレートに出してみる。
- 好きなTVの番組や映画を観て、笑ったり泣いたりする。
- 無邪気な幼い子と話したり、笑顔の子どもの写真を見たりする。
- 気の合う人と楽しい会話や食事をする時間を過ごす。
- 新しいことに興味をもって、まずは行動してみる。
5.“おとなしいAC”を適切に使えるようになるために
- ときには自分を抑えて人の話を聞き、場合によっては妥協する。
- 自分が話すより、相手の話に相づちを打ち、聞き上手になる。
- 同じ目的のために、力を合わせる楽しさを体験する。
- 相手がどう感じたかを確かめて、相手の気持ちを大切にする。
- 「お先にどうぞ」と相手に譲ってみる。
人間関係では、ストレス過剰にならない程度に、空気を読むこと(AC)が必要です。
また、不安や恐怖は、危険を察知して身を守るためにもっている心の働きです。
“おとなしいAC”を上手に使えるようになると、人間関係が円滑になったり、自分の危機にいち早く気づき対処することができたりします。
ストレス過剰になったり、不安や恐怖を抱えすぎたりすると、自分を追い込みすぎたり、怒りに変わってしまって他者にぶつけてしまったりすることがあるため、日頃からストレスを発散し、心身を整えておくことが大切です。
6. 「変えたいところ」と「変えるためにやってみること」
やってみたいと思えることはありましたか。
「自分を変えたいところ」と「自分を変えるためにやってみること」を書き出してみて、時々見返すと行動し続ける助けになるでしょう。
交流分析では「自分の人生は自分自身が決め、それを変えることもできる」と考えます。
すべての特性を上手く使って、人生を変える方法について、ぜひ考え続けていってください。
これで、「15分でわかるはじめての交流分析4~エゴグラム編~」は、終わりです。
お疲れ様でした。