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両罰規定

両罰規定は、独占禁止法、個人情報保護法など様々な行政(取締)法規に設けられていますが、産業保健関係では、労働基準法第121条1項、労働安全衛生法第122条がそれに該当します。いずれにせよ、ある事業組織において一定の地位や役割を持つ者(従業者)が、その事業に関して両罰規定を定める法律に違反した、つまり違反の実行者(行為者)となった場合、彼にその地位や役割を与えた事業主(法人[の代表者]や人)自身も併せて処罰の対象とする、という規定です。例えば、ある企業の人事労務担当者や管理監督者に当たる者などが、一定の労働災害や事故について労働基準監督署長への報告(労働安全衛生規則第96条、第97条)を怠れば、彼らのみならず、その企業の代表取締役なども「罰金刑」を科されることがあります。このような規定は、事業主の選任・監督義務違反を問う趣旨から設けられたという理解が一般的ですので、この考えによる限り、事業主がそれらの注意を尽くしたことを証明できれば免責されることになります(労働基準法第121条1項但書を参照)。なお、ここでいう行為者には、安全管理者、衛生管理者等はもちろん、従業者である限り、産業医等の専門家であっても該当することに留意が必要です。