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[事例5-1] セクハラ(セクシュアル・ハラスメント~性的嫌がらせ)からうつ病になった事例

発病までの主な経過

 大学を卒業して入社した22歳の女性が配属された職場で、30歳代の既婚男性が彼女のトレーナーになりました。分からないところを相談すると懇切丁寧に教えてくれました。時々残業を一緒にするようになり、ある夕方、食事に誘われました。軽い気持ちでついて行きました。食事をしながら男性が会社の人間関係、仕事のこと、趣味などを語るのを話すのを楽しく聞きました。

 数日後、また食事に誘われた。「あまり付き合っていると誤解されるかも」と思い、今日は用事があるから、と断った。翌日また誘われたが、やはり、これはまずいな、と思い、断った。その翌日、仕事のことで相談したが、そっぽを向いて答えてくれない。食事の誘いを断ったからかな、と思ったが、まさかそんなことで?とも思った。しかし、話しかけても不機嫌な顔をするだけで、全然会話にならない。そういう気まずい数日が経過して、ある日の夕方パソコンのメールで食事の誘いが来た。こんな気まずい状態では仕事が進まないと思い、食事を付き合うことにした。前回と同じように、楽しい話を沢山してくれて嬉しくなり、気まずさも取れ、ほっとしたせいもあり、二人でカラオケに行った。そこでお酒も沢山入りはしゃぎ過ぎたかもしれないが、歌っている時にいきなりキスをされた。これはすぐに止めてもらった。そしてすぐに、お店を出て、逃げるように帰った。

 翌日からまた何度も誘われたが、断った。そうするとまた、あの気まずい状況が再現された。何を聞いても答えがない。仕事は一人で少しは出来るようになっていたが、その男性が重要な情報をちゃんと教えてくれないので、なかなか仕事が進まない。仕上げた成果を報告しても、それで良かったのかどうかも教えてくれない。

 その数日後にまた誘いがあり、断る勇気が出なくて、食事を一緒にして、バーにも一緒に行った。その帰りに、暗がりで抱きしめられた。やっと腕を振りほどいて逃げるように帰った。

 その夜、付き合った自分に嫌気がさして寝つけず、悶々と過ごした。翌日、寝不足の頭で出勤して、一日はやっと過ごしたが、眠いはずなのに夜眠ろうとすると寝つけない。眠れても夜中に目が覚める。朝、食欲がなく、なんとかジュースだけは飲んで出社した。そういう日が数日続き、ある朝、会社に行こうとしたら、胸がドキドキして動けなくなった。その日は結局休むことにした。夕方、少し元気が出てきて、明日は行けそうな気がした。しかし、翌朝ベッドの中から出る気力がなく、その日も休んだ。そういう欠勤が1週間続き、これではダメだと思い、ある日の午後、心のクリニックを受診した。医師の診断は「うつ病」で、薬が処方された。

発病後の経過等

 休んでいることを聞きつけて大学の友人がお見舞いに来た。事情を話したら、それはセクハラよ!会社の人事部に訴えなさい、と助言された。

 そんなことをしていいのか、と疑問に思いながらも、これ以上変な関係が進むのは怖いので、思い切って人事部門のセクハラ相談窓口に訴えた。人事部門は真剣に取り上げてくれて、「悪いようにはしないからね」と言ってくれた。

 その結果、その男性は出勤停止5日間の懲戒処分を受けた後に配置転換になった。その後、彼女は職場で元気に働けている。人事部門に訴えて無事に働けていることにほっとしてはいるが、一方、男性が懲戒処分になったこと、配置転換されたことは不幸なことで、ことの原因の一つは自分にもあるではないか、もっとハッキリと断ればこんなことにはならなかったのに、せめて早めに友人などに相談をしておれば、と反省をしている。