衛生委員会の活用で過重労働の削減に成功(業種 IT業・従業員数 188名)
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衛生委員会の活用で過重労働の削減に成功
事業場の取り組み事例
メンタルヘルス対策を行うこととなったきっかけ

社内において、うつ病になった社員の労災請求がきっかけであった。残業が多く、平均すると全体で月60時間超えとなる。特定の部門では平均月80時間を超えるところもあり、社員によっては150時間超えなどの者もおり、何らかの対策を考えなければと思っていた矢先の出来事であった。結果的に労災は認められ監督署からは過重労働に対する指摘を受け、働き方の根本的な見直しが必要となった。

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衛生委員会の活用で過重労働の削減に成功
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メンタルヘルス対策までの流れ

人事部主導で過重労働の現状把握を行った。1年間の残業の実績表をグラフにし、部門・個人単位の状況を確認し、役員会で報告。現状を重く見た社長より「過重労働削減宣言」が発表される。その後、各部門の管理職を集め、過重労働削減について議論を重ねる。「衛生委員会の活用」と「月に一度のノー残業デーの徹底」と「休日出勤の禁止」を実施することとした。

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具体的なメンタルヘルス対策の内容

〜過重労働の情報収集〜
人事部により、各部門・個人の過重労働の実態調査を行った。年間を通して数字を追った方が今後の削減予定を立てる際にも役立つと考え、過去1年間の残業時間を集計した。並行して残業手当の支給額も計上。労基法の改正により月60時間を超えた部分についても割増分も内訳に入れ、役員会にかけた。

〜過重労働削減宣言〜
実態調査の報告を役員会で受けた社長は、その場で過重労働の削減を決断。会社一丸となって、過重労働の削減に向けて動くため社長自ら「過重労働削減宣言」を発表した。その後、各部門の管理職を招集しどのような方法があるのか検討会を行った。

〜衛生委員会の活用〜
いままでも衛生委員会は開催していたものの、議題がなく形骸化していた。そのため毎月の議題の中に「各部門の残業実績」の把握を行い、軽減に向けての具体的な対策を立てた。 例えば、製作部門の残業時間が一番多いのだが、その理由に製作途中の大幅な変更、突然の納期の短縮などにより残業が増えることがあげられた。そのため当初の打ち合わせ時において、綿密な製作スケジュールを立てる、納期を営業部門の独断で短縮しない、など他部門間との協力も仰いだ。それらを衛生委員会で決議し、各部門の管理職会議や定例会議において提示する等を行った。

〜ノー残業デー・休日出勤禁止〜
衛生委員会では、その他に「ノー残業デー」と「休日出勤禁止」も提案した。今までは毎週水曜日がノー残業デーだったが、誰も帰るものはおらず名前ばかりのものとなっていた。理由は「忙しいから」であった。そのため月に一度「第3金曜日」に変更し、徹底して帰ることとした。また休日出勤が常態化していたため、原則禁止とした。しかし緊急なものは人事部長の許可制とした。

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結果

過重労働削減を各部門で行うことにより、部署間の交流が進み、人的交流も同様に増えてきた。特に製作部門と営業部門の連携が目覚ましく、若手社員を中心に自主的な勉強会なども行っている。営業も知識が増え受注につながり、製作もミスが少なくなるという成果もあった。月平均80時間あった製作部門も今は60時間平均になっている。まだまだ工夫が必要であるが、職場の中に協力体制が構築されたことは大きな成果であった。

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