全社を挙げての取り組み・「顔の見える相談窓口へ」(業種 小売販売業・従業員数 586名)
事例を読む
全社を挙げての取り組み・「顔の見える相談窓口へ」
事業場の取り組み事例
メンタルヘルス対策を行うこととなったきっかけ

社内において、ある支店で働く社員がうつ病で休職したことがきっかけだった。本社は東京にあるが、各支店が全国に分散されており、常時、社員全員の状況が把握できない中での発症であった。社内規定にのっとり、うつ病の社員にはすぐに休職の措置を取ったものの、休職期間中の対応や復職後の対応について解決策が見えず、問題は山積みであった。そのため本社の人事部が対応策に乗り出した。

次のページへ
こころの耳
厚生労働省
全社を挙げての取り組み・「顔の見える相談窓口へ」
事業場の取り組み事例
メンタルヘルス対策までの流れ

まず人事部が取った行動は、メンタルヘルス対策を行う上での知識の習得であった。厚生労働省のメンタルヘルス対策のポータルサイト「こころの耳」を検索し情報収集、書籍の購入や直近のセミナーなどに参加し、どのような対応策があるのかを調査した。さらにメンタルヘルスに詳しい社会保険労務士とも契約し、就業規則の整備を行った。また他社の取り組み例なども指南してもらい、「社内研修」も同時に行った。その後「健康管理部」「各支店」との綿密なすり合せを行った。

前のページへ
次のページへ
こころの耳
厚生労働省
全社を挙げての取り組み・「顔の見える相談窓口へ」
事業場の取り組み事例
具体的なメンタルヘルス対策の内容

〜メンタルヘルス対策の情報収集〜
社員がうつ病となり休職に入った時点で、人事部はメンタルヘルス対策の情報収集を行った。インターネットで検索をしたが様々な情報があるため、当初はどの情報を信じて良いか分からなかった。その中で「こころの耳」を見つけ、このサイトを中心に情報の収集や書籍の購入・セミナーなどの参加を行った。その結果、社内の就業規則の整備と会社全体での対策が必要であると判断した。

〜社会保険労務士の活用〜
社内において就業規則などを作成していたが、心の病に対応した休職・復職制度ではなかったと判断。そのためこの分野に詳しい社会保険労務士と契約をし、就業規則の整備を行った。その際に「社内研修」「他部門間との連携」など他社の取り組み事例なども指南してもらった。

〜社内研修から他部門間との連携まで〜
経営者層及び「人事部」「健康管理部」「各支店」のそれぞれの管理職に対し、社会保険労務士が社内研修を行う。内容は企業のリスクと他社事例の紹介、及び他部門間との連携が必要不可欠であるとのことであった。本社と各支店に地理的な距離があるが、情報の共有は必至と判断。それぞれの支店において、売り上げ報告とともに、毎月社員の状況報告を挙げてもらう仕組みを作った。また休職している社員には同意を得た上で、「人事部」「健康管理部」「支店」の管理職で情報を共有し、企業の対応時には産業医と社会保険労務士に相談できる体制を作った。また休職している社員には、本社の「健康管理部」所属の保健師とメールや電話での相談を行うようにし、それらの情報も本人の同意を得た上で、「人事部」が共有することとした。

前のページへ
次のページへ
こころの耳
厚生労働省
全社を挙げての取り組み・「顔の見える相談窓口へ」
事業場の取り組み事例
結果

分散された各支店の社員の状態が本社に上がるようになった。心配されていたX支店の社員も無事に職場復帰でき、現在は通常の労務提供ができている。「休職中の保健師さんの温かい言葉が励みになった」とのことであった。人事部も「健康管理部と支店との三人四脚で乗り越えられた」と言っている。現在は人事部と健康管理部の保健師が、各支店を回って「顔の見える相談窓口」を目指している。

前のページへ
こころの耳
厚生労働省